クリアをもっと奥までしっかり飛ばす方法は?
スマッシュをもっと速くするには?
10年間で私が一番多く受けたご質問です。
バドミントンのショットの中でもお悩みの多い、クリア、スマッシュに関する上達ポイントをお伝えします。
誰でも簡単にスマッシュの速度アップ、クリアの飛距離アップをはかれるようにお手伝いさせていただきたいと思います。
バドミントンのスイングにおける重要な3つのポイント
①スイング速度のアップ
②スイングの方向と面の角度
③打点の位置と高さ
まずはこの3つのポイントを見直すだけで、すぐにでもその効果を得ることができます。
ではこの3つのポイントについて1つずつ説明したいと思います。
スイング速度のアップ
シャトルを遠くに飛ばしたり、速いスマッシュを打つためには当然速いスイング速度が必要になります。
そこで必要なのが強い筋力をつけるための筋力トレーニング・・・ではありません!!!
バドミントンラケット以外の器具などを使ってトレーニングをしても重さや感覚が全然違いますので、仮に筋力が付いたとしてもその力をスイングに変換する練習をしなければいけません。
とても長い時間がかかることと、正しい筋肉がついてなければ逆に、スイング速度が下がる可能性もあります。
誰でもすぐに改善できて効果を得られるもの。
それは「スイング開始の位置」です!!!
シャトルが飛んできて構えている時、ほぼ頭の上にラケットの面があると思いますが、大切なのはこの位置から直接シャトルを打ちにいっては駄目ということです。
半身の状態から体を正面に向ける際に、ラケットはシャトルに向かわず、面は背中に付くくらいの位置で動かさないように我慢します。
すると 自然に胸が張った状態となり、それからラケットのスイングを開始します。
これにより、上半身のバネの力を応用できることと、スイングの開始位置からインパクト(ラケットでシャトルを打つ瞬間)までの距離ができる分、インパクトまでの間にラケットを加速させる時間も作れます。
最初わかりずらい場合、右利きの方は左手を背中から回してラケットの先端をつかんだ状態で体を正面に向ければ上半身の反りを実感できますので試してみてください。
まずはこれを試してみてください。
スイングの方向と面の角度
スイング速度のアップと同じくらい重要なのがスイング方向に対する面の角度です。
スイングがどんなに速くても、スイングと面の向きが合っていないと、打球速度は半減してしまいます。
逆に、力はそんなに強くないのにシャトルを奥まで飛ばせる人やスマッシュが速い人というのは、スイング方向とラケットの面が同じ方向にきちんと向いていて、打球時のロスが非常に少ないと言えます。
どのようにしてバドミントンラケットの面の角度を確認すればよい?
では、どのようにして面の角度を確認すればよいのでしょうか?
一番簡単なのは、素振りで確認します。
クリアを打つイメージでオーバーヘッドストロークの素振りをしながら、その時の音をしっかりと耳で聞いてみてください。
同じスイング速度で面の角度を変えて見てください。
何度か試していくうちに少しずつ角度が合っている時と合っていない時の音が聞き分けられるようになります。
もう一つの方法は弊社で扱っているようなトレーニングカバーを使用することです。
トレカバーの宣伝をするわけではありませんが、スイング時の面がまっすぐ向いているかどうかわからない方には大変お勧めです。
面がスイング方向に対してきちんと向いている時は空気の抵抗を受けますので、この空気を面から逃がさないように振ることで、すぐに直す事ができます。
また大切な事は、面の向きがわかったら、すぐに実際の打球を行って、つかんだ感触を忘れないうちに身につけることです。
これによって今までのスイング速度のままでも、打球時のシャトルの伸び方が全然変わってきます!!
打点の位置と高さ
「①スイング速度のアップ」と、「②スイングの方向と面の角度」を改善できた方は、すでに打球速度や飛距離が伸びていると思いますが、さらに速度を上げたり、コントロールの正確性を上げるためには、シャトルを打つ位置(打点)もきちんとしなければいけません。
打つ位置(打点)と一言で言っても、特に上下の高さと前後の2つがありますので、分けて説明します。
打点の高さについて
打点は高ければ高いほどいいと言われておりますが、腕を高く上げる事にばかり集中して、腕の回転運動がスムーズにならないとシャトルに 力が伝わらない事と、肩の関節を損傷する事もありますので、肩がスムーズに回る位置で一番高い場所でスイングしてください。
前後について
打点は高くとか前でとか言われると非常に難しくなりますが、単純に真上を見上げて自然に少し前に見える位置で打てれば問題ありません。
ハイクリアとスマッシュではわずかにスマッシュの方が前になりますが、最初は気にしなくていいと思います。
大事な事は①のスイング速度が自分の持っている最大のスピードに加速した位置でシャトルを打つということです。
この2つの打点が①のスイング速度と②スイングの正しい方向とマッチすることで、相乗効果を発揮して効率的にシャトルを飛ばせるようになります。
ある程度の感触がつかめるまでは、
「素振り」→「打球」→「素振り」→「打球」
の反復練習が必要になりますが、この流れを身につけることで、別なショットの練習の時にもより早く上達できるようになります。
バドミントン(に限らずですが)は日々の練習の積み重ねが重要です。ぜひ実践してみてください。